明石のお兄さんと（ツーリング9日目）

　北海道に来てからあまり寝てなかった僕だけれど、昨夜ばかりはよく寝たね。8時間くらいも寝ちまった。僕が起きた時には既に同宿のチャリダーの女の子たちは発っていた。階下に下りるとオーナーとヘルパーさんが宿泊者を一人一人写真撮影しているところだった。アルバムに入れてコレクションにしているみたい。僕も昨日今までの宿泊者の姿を見て楽しんでたっけ。僕も出発の際、一枚撮ってもらった。今日のフェリーに乗る人が居たので、共にフェリーに乗ることにした。っていうかそのお兄さんが気を利かせて待っててくれたんだ。お兄さんとフェリーターミナルのまん前の交差点にあるローソンで食料の買出し。フェリー内でメシ食ったら金かかりますやんか。ここで買うて行きませんか？と提案したのは僕。コンビニ弁当や缶コーヒー、お菓子、北海道限定のカップヤキソバ（今は懐かしのスープ付き）を買い込んで乗船。
　お兄さんは明石から秋田、東北を周り北海道に渡り道東を中心に色々見てきたらしい。結構おしゃべりだったわ。北海道ツーリング、特に温泉や景色の話し。日本の城の話し。それらを主にしていた。雑学っていうか知識は使いようですな。歴史なんてやっても役に立たねぇよ、って暗によく言われるんだが、色んな人と話してみて感じることは、知りたいんだけどよく分からないっていう態度。だから学術的な話しは置いといて誰にでも分かるような話しをするように心掛けている。人間に通じない歴史は僕も必要ないと思うわけで。人の欲しがっている情報を分かりやすくね。
　お兄さんと夕方に別れて、デッキを散歩した。潮風が心地良かった。すぐ船内を歩き回るのに飽きたのは往路と全く同型のフェリーだったからだ。船室でカントの著作を読んだが、頭の悪い僕には十分な理解ができなかった。