ロックは分かりやすく

　最近久しく聴いてなかったJ−POPを聴くようになったんだけど、気になることがあるんだよね。僕は洋楽以外はレンタルで済ませたいから録音したのを聴くんだ。
　で、最近の出てきたロックバンドのアルバムを借りて聴いてみた。雑誌で取り上げられてて、実力派だの、期待の新人だの、音楽性が深いだの、内容が深いだの「深い」「深い」と誉められてた。どれだけのものかと聴いてみたらカスでした。少なくとも僕にとってはね。知的ぶってるだけだね。
　そのバンドはNIRVANAに影響を受けただのとインタビューに答えてた。だからと言って、暗く物悲しそうな詞とヴォーカル、それに反した爆裂ギターで演奏したからってカート・コヴァーンの懊悩があんたらに表現できるかっていうの。何か悩んでいるように語ったらなんでも「深い」とか誉められるのに疑問。なぜにこれが人間性の深遠を覗いたことになるのか。ある曲などはthe smashing pumpkinsをマネしようとしただけだし、ブックレットの絵も字もスマパンの「サイアミーズ・ドリーム」の挿絵と雰囲気をぱくりまくりだし。こんなの素人でもサル真似してんの見抜けるっちゅーの。こんなサル真似じゃスマパンのビリーと同じことできないよ。
　カートやビリーのような実力のある人物が深い懊悩を抱いていれば、その懊悩が複雑なロックになり、一種の芸術に昇華されるさ。でもこの新人バンドみたいなのがスタイルだけに憧れてサル真似すると恥知らずの作品が出来上がる。できないことはやるもんじゃないね。ロックは本来分かりやすいものな筈だよ。無理せず「普通に」ロックしてなよ。変で実力のある人だけがNirvanaみたいになるんだよ。変なだけじゃダメさ。