道の駅の端末によると本日一日中雨。
もしかしたら昼過ぎからやむかもしれない、とのこと。
先に結果を書いておくと雨は一瞬たりとも降り止まなかった。
最高気温12度、最低気温4度。
列車だから実に寒かった。

俺はほとんど大阪ライダー、岡山兄さんライダーと行動を共にした。
基本的には列車内で寝袋にもぐりこんで話をしながらぐーたらしてるだけ。

昼過ぎに雨に耐え切れなくなったライダーが飛び込んできた。
女性ライダー1人、おじさんライダー5人くらい。
それから親子一組。
これで列車内は床でさえ雑魚寝できなくなった。
後から来たカップルライダーは気の毒にも、雨中テントを張っていた。

おじさんライダーはみんな経験豊富なので
良い聞き手になることはできても、彼らを感心させるのは難しい。
しかもおじさんはただの若いアンちゃんよりも、
要領の良い兄ちゃんやかわいい姉ちゃんが好きだ。

女性ライダーは経験豊富で頼りがいのある人間が好きだ。
自然とおじさんに傾く。
そこそこかわいければかわいがられ慣れているし。

高校生ん時から世界中放浪するアンちゃんは面白かった。
でも日本は回ったことがないんだそうな。
幅広い経験は聞いてるだけで楽しいし、確かな経験から来る意見は面白い。
既成の概念に捉われない視野も頼もしい。
放浪が彼を形作ったんだろうね。
自説を控え目ながらも力強く話し続けてきた彼の勢いが弱くなる場面があった。
彼からふって来た恋愛ネタだ。
色々経験豊富な人間でもその問題についてはデリケートなんだ
と感じ取るとちょっと彼がかわいらしく見え始めた。
恋愛マニュアルみたいなことを聞いてくるのが、
また彼の経験とアンバランスで可笑しい。
「大丈夫、さっき話したようなことを
おいしい酒でも飲みながら話したら女の子はキミに惚れるよ」
なんでひと様を元気付けてるんだ、俺。
ともかく生と性が密接なことを再確認できた。

連日色んな人と話をした。
普段なら避けて通るような人とでもごちゃまぜ状態。
良いも悪いも刺激になる。
バイクはバイク、それ以上でもそれ以下でもない。
たかがバイクだ。
それでもバイクというツールで世界が広がることをうれしく思う。


人との会話を楽しんでいる俺だけど、
それがために自分のつまらなさを実感する。
毎度のことだけどね。
思うに観光と旅は似ているけれど本質は決定的に違う。
文学でいうところのエンターテイメントと純文学の差と似ている。
俺は自身のくだらなさを自覚するために旅に出ていると言っても過言ではない。
俺は素晴らしい人間に出会った喜びを抱きつつも、
自身の魅力が劣っていることを悔しがっている。
彼らになくて自分にあるものもあるだろうけど、そんなことはどうでもいい。
俺は負けず嫌いなんだ。
そして打ち負かさせるほど強くなれる。
だから素敵な人間に出会いたい。

で、今夜の敗北はふたつ。
経験豊かなおじさん、奔放な女の子を魅了する力がないこと。
別に魅了できなくて何が困るわけでもないけど悔しいのよ。

夜、岡山兄ちゃんとセイコーマートまで2ケツした。
持ってきた半ヘルが初めて役立ったよ。
俺の古いマシン(10年前のもの)のメガホンマフラー初めて褒められた。
なんで半ヘルを持ってきてるのか会う人会う人に何度も問われ続けている。
「チャリダーのかわいい姉ちゃんひっかけようとして持って来てんねんなぁ?」
翌日そう言われた。
最初はメットホルダーからはずし忘れただけと言っていたが、
慣れるに従いかわいい姉ちゃんひっかけるためだと言うことにした。
だってその方が笑えるし夢が広がるじゃない。
ところで夢って何だろう??

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