赤マムシでビンビン。キミもクジラさんだ。

携帯のアラームを何度も止めながら3度寝。
そもそも2時くらいまで話をしていたのに
6時に起きようというのが間違いか。
連日この睡眠時間じゃきつい。
昔は3時間睡眠でもなんとかなったのに年か。

7時過ぎにユース(YH)を出発。
空気が冷たい。
島って海に囲まれてるから暖かいのかと思っていたが
風が冷たくて体感温度はプラスマイナス・ゼロって感じだ。
YHのある生口島から大三島へ渡った。
この橋を多々羅大橋という。
橋と段々畑が朝日に照らされていた。
それを見ながらコンビニで調達した朝食を食べていた。
生口島で広島県は終わり大三島から愛媛県だ。

大山祗神社。
四国で唯一の大社。
そして全国にある1万余の大山祗神社の頂点らしい。
神社に参拝した後で隣接した国宝館・紫陽殿・海事博物館を見学。
拝観に1000円もかかった。
でも仕方ないかもしれない。
日本全国の国宝級武具の8割がここに収められているのだから。
日本史を全く知らない人間でも知っている人物の武具が並ぶ。
例えば源頼朝・義経、武蔵坊弁慶、木曽義仲あたりは誰でも知っているだろう。
個人的には日本唯一の女性専用鎧に魅せられてしまった。
他の人はなんと言うか知らないが俺にはセクシーに映った。
海事博物館は昭和天皇の所有した海洋生物研究船葉山丸の展示。
天皇の収集品がたくさん展示してあった。
学術的にも重要な面もあるだろうがさすが天皇様よ。
趣味みたいなもんがこんな感じにありがたく保存されてしまうんだから。
ここで一番惹かれたのは巨大なクジラのペ○ス。
何か下半身がぞっとした。
動物でも人間も女(メス)は偉いや。
いや特に意味はないけど。
大山祗神社はかなり見ごたえのあるものが多くて随分時間を使った。

大三島中央(山間部)にある滝口寺と入日の滝を見学。
幅2メートルもないきつい上り坂をフルスロットルで上った。
島だから大自然なんかは期待できない。
まぁ、こんなもんかって程度だった。
帰りオートバイでいうところの押しがけが原付でもできるか実験してみた。
傾斜が激しいところでエンジンをかけずに
40キロに達したときにアクセルを開く。
反応なし。
ダメだったか…、とセルモーターを回して
アクセルを開いたところ、面白いことが。
スクーターだから車でいうATなわけ。
40キロで走っているのにマシンはタイヤが回っていることを
感知していなかったから低速ギアのつもりだったんだろう。
一瞬ジャックナイフ決めちゃった。
ジャックナイフとは自転車・バイクで
前輪だけ地面に接地させ後輪を浮かせる技。
ウイリーの逆バージョンだ。

大三島は田舎の島なくせに遊ぶところが複数ある。
お次は多々羅温泉だ。
開店直後の温泉はほとんど貸切状態だった。
ぼろくて風情のある温泉もいいけどきれいな温泉はいいねぇ。
寒かったから1時間近くゆったりと入った。

大三島橋(50円)を渡って伯方島へ。
野良犬(若しくは放し飼い)の多いところだった。
なんでこんなに犬が多いんだろうと思っていたところ
道端の看板に変な落書きを発見。

「隣のじじいが犬逃がす」

俺は原付を運転しながら大爆笑。
俺のお気に入り若手芸人レギュラーの
マニアックなネタをこんなところで発見するとは。
なんでも理由だとか考えてしまう俺は
レギュラーみたいにナンセンスな笑いに弱い。
ツボに入ってしばらく笑いが止まらなかった。
開山展望台は普段良い展望なんだろうけど
ガスであんまり良くなかった。
ここの駐車場で犬が近寄ってきたから
原付と一緒に写真に撮ろうとすると吠えられた。
「なんじゃワレぁ」と怒鳴ると大人しくなる…、
わけもなく原付のエンジンを始動させ、教育しておいた。
犬も相手を見てケンカをうった方がいい。

伯方島で昼食。
彼女からもらった四国のガイドブックに載っていたお店。
意外においしくてびっくりした。

大島。
尾道→今治をつなぐしまなみ海道で最後の島だ。
時間の都合上村上水軍の博物館はパスした。
亀老山展望台へ上ってみた。
かなり厳しい傾斜でフルスロットル25キロくらいだった。
標高300メートルちょっとだが最高のビューポイント。
でもここもガス。
売店のおばちゃんが暇そうだったので冷やかしてみた。
おばちゃん親切なのに誰も何も買わないから
俺は伯方の塩アイスなるものを買ってみた。
全国アイスクリーム博覧会(?)で一位だったらしいが普通のアイスだった。

来島海峡大橋を渡って今治市へ降り立った。
すなわち四国初上陸。
今治はタオル産業の活発な街。
そういうイメージしかない。
糸山公園で来島海峡を見ているとまた犬。
大人しい奴だったので頭を撫でてやった。

何にもない街今治。
取り敢えず城好きとしては今治城へ行くしかない。
海の近い城だからお堀に海水魚が泳いでいた。
展示の掛け軸は読めないものが多かった。
もうちょっと書道を長くやっておくべきだったかなと後悔した。

昼3時半。
今夜も同じYHに連泊の手続きをしてきたので仕方なく引き返すことにした。
今治市から瀬戸田町までどれくらいで帰られるか。
スピード違反に気をつけて全速力でやってみた。
ちなみに行きは8時間だった。
帰りはなんと1時間ぴったり。
原付スクーターなのにバンクさせまくるから
何度かセンタースタンドとキックペダルを地面に擦った。

4時半に生口島のサンセットビーチ。
名前の通りサンセットを見るために砂浜に一人で座り込んだ。
旅行中のはしゃぐカップルや近所の家族連れが騒いでも
背中を向けたままでいた。
ビーチからは「ひょっこりひょうたん島」のモデル瓢箪島が見えた。
子どもが作った砂の城が波に洗われて崩れていた。
人の少ないところに行きたい。
そう思ったときにこんなところが心に浮かぶ。

夕食は瀬戸田町の一番賑わっているところ。
ささやかな街のささやかな喫茶店でピッツァを食べた。
ナイフとフォークで食べたのは初めてだ。
このお店の一番奥に大きなテーブルがあって
そこには「予約席」というプラスチックのカードがあった。
俺が食べ終わってコーヒーを飲んでいると
高いスーツや靴、カバンを持った老人がどやどやとやって来た。
オーナーに目だけで合図し予約席にどっかと坐り、
注文しなくても運ばれてくる料理を食べながら裏の話をし始めた。
彼らはきっと町会議員。
政治の話をしていた。
広島県の文句や尾道市がどうだとか。
電話でも調整するだとか。
ちなみに彼らが帰った後も「予約席」のカードは置かれたままだった。
いつもこうなのだろう。
俺は濃い席に坐ってしまった。
町会議員の集まりが左側、右側にはどう考えても不倫中のカップル。
どっちも濃い話が展開していて面白かった。

YHは休職中の教師と同室。
なんでも校長とケンカして休んでいるらしい。
そして鉄道マニア(てっちゃん)でチャリダーでラーメン好き。
彼、かなり話好きで疲れ果てて寝るまで話していた。
貧乏旅は自分が何者であるかを全く意識されずに
他人が入り込んでくるから面白い。
全く緊張感のないところに良い出会いはない

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索