痛っ。

2004年12月25日 読書
魚喃キリコ『blue』マガジンハウス
濃い海の上に広がる空や
制服や 幼い私達の一生懸命な不器用さや

あの頃のそれ等が
もし色を持っていたとしたら
それはとても深い青色だったと思う。


なんと表現したら良いか、
誰もが持っているものではない特別な「あの頃」の透明感のある魂の物語。
それの引き起こす行動は醜いし人を傷つけるし、
それは汚れているかもしれない。
ただ単純にアウラの宿った特別な時期だから切なくて過ぎ去るのが惜しい
―だからこそ美しく見える、そういった問題ではない。
高みから誰かに認めてもらった美しさではなく
省みて主観的にこそ美しく、なりふり構わない。
それは多くの痛みをもたらすと同時に甘美な思いを残しもする。

彼女たちは笑った。
小さな心は笑顔に色々な表情をさせた。
積もりに積もった繊細さがカタストロフィーとして涙に至る、
といったものでもない…。

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